難しい。傷つくたびに自分の心に闇が巣食っていくのが分かる。これが限界に達したとき恐らく俺は暴挙に出るだろう。例えば浮気されたらショックで正気を失いその相手を無残な方法で殺しても不思議ではない。自分は絶望すれば絶望するほどそれが心に蓄積していくタイプだ。だからなるべく絶望しない方法で彼女を探したい。だが実際にはそれほど都合よく事は運べない。虎穴に入らずば虎子を得ず。しかし俺は虎穴に入った結果絶望と恐怖を味わい、己が人食い虎になって人を食って回りかねないところがある。自分を傷つけた相手への怨念が良心の呵責を上回り、それを改善しようとする気も起きない。きっと俺は信じていた相手に手酷い裏切りを受けたら銭ゲバの蒲郡風太郎をさらに輪を掛けたような人間になるだろう。冷静に考えて一人粛々と生きた方が良いとは分かっているが、信頼できる女性と信頼できる関係を持ちたいという気持ちは中々断ち切れない。難しい、本当に難しい。
反面、世の中では恋愛どころか食うに困ってる人だって居る訳だ。俺は一応仕事もあるし、親兄弟親友にペットも居る。女にこそ縁は無いが俺を思ってくれる人は居る。こうしてネットをやる余裕も一応はある。全てが満ち足りた訳ではないが決して不幸のどん底でもない。それは分かってるが信頼できる異性のパートナーがいないというたったそれだけで思い悩んでしまう。どこまで強欲なのか俺という人間は。しかし、世の中にはそのパートナーを複数もってそれでも食い足りないとのたまう人間が男にも女にも存在する。もし、俺が強欲とするなら彼らはいったい何なのか。だが、この現実を現実として認めざるを得ない。俺は俺という人間は女性の圧倒的多数から見て受け入れられない、蛇蝎のように嫌われる、一部の価値も無い存在である。だが、だからといって俺は人として男としての尊厳と誇りを捨てるつもりは無い。それを捨てたときこそが本当の敗北なのだろう。俺に出来る事はただ自分の欲がこれ以上肥大化しないように自分を戒め、人として真っ当に生きて死にたいと心に刻むだけである。せめて生涯でたった一人の女性からすらも思われなかったとしても誇りを失わず胸を張って死にたい。それしか俺には出来そうも無い。
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